が文庫で出ている事に今更ながらに気が付いて、脊髄反射的に手に取りレジに急いだ今日の午後。
皆様に於かれましては如何お過ごしでしょうか(笑)?
くそう、何でイメージが無いんじゃい。
非常に素敵な表紙なのに。
Zoikhemは最初期のA5サイズ版を持っているのですが、其れは現在実家ということもあり、また生来のマニア気質もあり、迷わずダブりを選んだ次第で御座います。
それで無くとも書下ろしが入っていますしね!
作者の高橋葉介氏が、数少ない『まごうことなき天才作家』である事は、彼の作品を良く知っておられる方であるならば、完全に単純に自明で説明の必要は無いのですが、ご存じない大多数の方の為に独りよがりに説明させて頂きます(汗)。
ただ、氏の作品、そして作風は非常に多岐にわたるため、今回は
『夢幻紳士』
特に怪奇篇に関してだけを転がさした駄弁で御座います。
エロス。
グロテスク。
怪奇趣味。
耽美傾向。
内臓と血の美学。
酒と紫煙とカフェーの女中。
そういった或る種『判り易い作風』とも言えます、が『夢幻紳士・怪奇篇』が凡百の『其れ系マンガ』と大きく其の印象を異にするのは、そういったエログロ絵画を織り成す『糸の成分』です。
縦糸は人の悲しみ。
横糸は人の優しさ。
彩糸を操る織機は、人の業。
残酷趣味も、血の宴も、儚く散る命も、ただ其れだけでは人の心を深く動かすなど出来はしません。
人の心を動かすのは、其の基底に『人の想い』を見たときです。
そしてZoikhemは、この短編集に様々な形の人の想いを見、そして涙してしまいます。
今日、初めて読んだChoyeも涙しておりました。
特に収録されている一作品『老夫婦』にはChoyeは辺り憚らず号泣です(学校近くのカフェなのに)。
Zoikhemなどは今までに何度読んだか判りませんが、今でも読むごとに、そして呆れる事に思い出すたびごとに涙腺の制御に苦労してしまいます(汗)。
『昔、魔法使いが悪戯をして、
ある男の妻を鶏に変えた
男は妻をもとにもどしてくれと
頼んだが、聞き入れられなかった。
そこで男は魔法使いに
いった。
「私も鶏にしてください」
−−−−−−二羽は仲良く暮らした』(古いお伽噺から)
表紙だけ、から導入文章だけ、ですけども。
泉鏡花や夢野久作、そしてもちろん江戸川乱歩。
そういった作家達の作品に深く傾倒される方であれば、この作品を手に取らないことは生涯の大損になります。
古本屋でたまに見かける旧版でも全然構いませんので、一度手にとってみられる事を強く推薦する次第です。
そして、心を鷲掴みにされた方は平成版の三部作『幻想篇』『逢魔篇』『迷宮篇』などに手を伸ばされても良いかと思います。
…いうまでも無く傑作ぞろいです。
それにしても実に美しい表紙だ…。
Amazonが表紙を載せていないのは如何なる陰謀の所産なのか。
ということで、画像をば例外的に。

どうです?
美しくないですか?
全開更新から制服少女
此れも多少は怪奇趣味、ということで(笑)。
女怪。
仕舞
Zoikhem