は邦画版「Hedwig & The Angryinch」だと、Zoikhemに思えました。
共に、
不器用なまで愛を求める『爪弾き者』女性の物語で、
作品中、音楽が不可欠の要素として機能し(というか、事実上ミュージカル映画ですよね、両者とも)、
ポップで独自性の高い色彩感覚に彩られた、
さらに最後はハッピーエンドである、
と多くの点で、Zoikhemは両作品に近似の感動を覚えるのです。
実際に両作品を鑑賞された方の中には、「最後はハッピーエンド」には賛同し得ない向きも多かろうとも思います。
なるほど、確かに両者とも、基本的には悲劇的な転落人生を描いていますし、ラストも一見して悲惨ではあります。
其の悲劇性は其れだけで、充分に強力でもあるのです、涙腺に猛攻をかけるほどに。
ですから、悲しい終わりであると感じられる方のご意見は退けません。
それはそれで、正しい説得力を有する感想であると思います。
ただ、其れでもなお、Zoikhemには両作品共『ハッピーエンド』に思えるのです。
作品の趣旨に併せて、主人公が救われたか否かでいうと、如何ともし難く『肯定』しか出来無いZoikhemなのです。
こういった感想を語りながら、且つネタバレしないでおくというのは非常に難しいです(涙)。
特に松子は公開したばかりですし、初めて観る方の感動を損ねる事は、Zoikhemとして本意では御座いません。
ヘドウィグならもう旧作ですし、多少は語って良いかな(汗)?
良いですよね(笑)?
愛を求めるとは、取りも直さず『自己を肯定したい』という根源的な要求の発露である様に思えるZoikhemです。
産まれ出でた自己を、如何にかして認めたい、認められたい、誰かに必要とされたい、自分で自分を好きになりたい。
形は違えど、それらは愛と呼ばれる『在り様』に思えます。
そして、ヘドウィグは、最後に歪な自己を自ら愛する事が出来た。
Zoikhemの意見としてはこうなります。
カウンターパーツが仮に居なくとも、どれだけ自己の形が真円から遠く歪で脆くとも、それはそれで完全なのだと、自己を肯定できたのだと、Zoikhemには思えるのです。
それは『孤独と呼ぶ種類の一人』では無いのです、Zoikhemの認識では。
ヘドウィグの終わり方を如何観るか、これは結構大きなテーマかもしれないですね(汗)。
まぁ、Zoikhemにとっては一つのハッピーエンドであると、そういう事です。
で松子ですが、自己肯定に至る手段、そして其の終わり方(結果という意味では無いですよ)はヘドウィグと全く異なります。
これは、予告編などで言ってますからネタバレでは無いでしょうけど、ぶっちゃけ彼女の死から始まりますし物語は。
ただ、矢張りこれも一つの愛の物語であって、愛を求める不器用な魂の『救い』の物語であると思うのです。
そして、彼女は救われている、とZoikhemは観ました。
故にハッピーエンド。
そういう事です。
Zoikhemは映画の最後で、顔面神経痛の発作かと思われるほど、顔の表皮をぴくぴくさせながら、涙を垂れ流していましたが、それは悲しみ故ではありません(まぁ、それも少し含まれていますけども(笑))。
一つの『救われ方』を啓示されたが故に、Zoikhemの涙は止まらなかったのです。
これくらいならネタバレして無いですよね、ね(汗)?
それにしても『下妻物語』も傑作でしたが、中島監督恐るべしデス。
卓越した映像感覚と美意識を持ちながら、其処に留まっていない。
物語りを語る術も、非常に高いレベルで結実されています。
ギャグも滑って無いですし(笑)。
反例としては、宇多田ヒカルの旦那様であられる「キャシャーン」監督氏などがいらっしゃいます(汗)。
PVなどを鑑賞すると、非常に勝れた才能であると感じますが、物語る力量に関しては…。
まぁ、あくまでZoikhemの意見です(笑)。
おぉ、今夜『下妻物語』は地上波でやっているではないですか!!
お時間があって、未見の方は是非、です。
こんなアダルトBlog観てる場合では無いですよ(笑)。
それにしても、我ながら思います。
Zoikhemは、斯様な『社会のアウトサイダーが救いを求める物語』に弱いなぁ、と。
バッドエンド以外の何物でも無い、AmericanNewCinemaの類も嫌いではありませんから(笑)。
And all the strange rock and rollers
You know you're doing all right
All the misfits and the loosers
Yeah,you know you're rock and rollers
Spinning to your rock and roll
と、misfitでlooserなZoikhemは涙に咽ぶわけです(涙)。
追記。
Zoikhemは「嫌われ松子の一生」の原作は読んでおりません。
故に、上記の感想も全て映像作品「嫌われ松子の一生」に因るものです。
原作はまた別のお話、という事でご理解ください(汗)。
タイトルは『悪魔』だったかな?
記憶違いであるかもしれません(汗)。
こういう面白写真も其の内に公開させて頂きます。
仕舞
Zoikhem